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2009年6月28日日曜日

1石って...いくら?

歴史で出てくる「100万石」なんて言葉

何となく米の量のことなんだろうなとは想像がつきますが
果たして、1石とはどれくらいの米の量であり
それは、現在の価格で言うといくらぐらいになるのか?

気になったので調べてみました。



まず、量から言いますと

1石 = 10斗 = 100升 = 1,000合

だそうです


大人1人が1食に1合の米を食べるとして
1日3合 × 365日 = 1,095合となることから

1石は、大人1人が1年間に食べる米の量に相当する

ということになるそうです


なるほど、そう考えると想像しやすいですね!




次に、1石の価値についてですが
これは、現代の世の中にインフレやデフレがあるのと同じように
結構、変動したようです

安定している時で「1石 = 40,000〜60,000円」
物価が高騰し、相対して米価が下がったときは「1石 = 3,000〜5,000円」であったこともあったそうです...


武士の給料(禄)は、米の現物支給(正確には違うけど...)だったわけですから
インフレ時(物価が高騰したとき)はたいへんだったようですね...




「竹光始末」(藤沢周平著)の中に、次のような一節があります

「片柳どのは、会津藩で何をしておられる」
「作事方に勤めてござる」
「高は?」
「八十石でござる」
 これはきつい、と八郎左衛門は思った。

【備考】作事(さくじ)とは、建築関係の仕事のこと。すなわち大工。町大工とちがい、戦のときの陣を組んだりといった戦術的な分野も担当していた。
1年間の給料が80石であることを「きつい(給料が安くて生活に余裕がない)」と言っている場面です


80石と言うと、大人1人が80年間食べられるだけの米の量ということになります

結構な量ですよね!


「1石 = 40,000円」で換算すると「年収320万円」に相当することになります

現代のサラリーマンの平均収入ぐらいではないでしょうか?


この「竹光始末」の舞台は、江戸初期ですので
米価は恐らく「1石 = 40,000円」程度だったと考えられます

従って、余程のぜいたくをしなければ、十分、暮らしていけるだけの給料のように思えます



しかし...

先ほど、「武士の給料(禄)は、米の現物支給(正確には違うけど...)」と書きました


これ、どういう意味かと言うと「80石分の領地を与えられる」という意味なんです


1石の収穫を見こめる水田 = 1反 = 約10a(アール)


ですから、「80石分の領地」とは「8ha(ヘクタール)」の広さの土地を持つことになります
(1ha = 1辺が100mの正方形の面積。およそ、学校の運動場程度の広さ。)


その領地で耕す農民から年貢を受け取り、それを自分の報酬とするわけです
いわゆる、地頭というやつですね


従って、農民を監視したり、年貢を取り立てたり、また、与えられた領地内の治安を保ったり...と
武士には武士なりの様々な役割があるわけで、それを全て1人で行うことはなかなか難しいわけです

だって、80石分の領地を与えられるだけの仕事は他にあるわけです
その仕事をするから80石分の領地をもらえるわけであって
その領地の管理は自分自身ではできませんよね...


要するに、80石分の領地を管理するために、人を雇う必要があるというわけで
その人件費も、もちろん、80石分の領地から捻出しなければいけないわけですし
収穫した80石全てを農民から取り上げるわけにもいきません...


年収320万円の給料をもらうのではなく
年商320万円の小さな会社を運営する...といったところですね


そう考えると、80石ではきついですね...



しかしながら、米価が下がって「1石 = 3,000円」になってしまったら...

80石 = 24万円ですからね...

会社の売り上げが年間24万円では、間違いなく倒産ですね...


江戸時代、様々な改革が行われたものの、ことごとく失敗した背景には
そんな、米価の下落が関係していたのかもしれませんね

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